クスメ・アキラの木工模型の世界へようこそ





2011年3月14日月曜日

スーパー・カーを作ってみよう

みなさん、こんにちは。

いや〜、驚いたのなんのって、3月11日(金)、3時から始まる「ちちんぷいぷい」というテレビの番組を見ようと、階下へ降りたら、模型のヒコーキが飛んでいるではありませんか。
私は自分の作ったヒコーキをたくさん、窓際に細い針金でつるしているのですが、そのヒコーキたちがくるくると窓を背景に輪を描いて飛んでいるのです。まるで、映画「ナイト・ミュージアム」か「トイ・ストーリー」のように模型が動き出したのです!そのうち、お尻の方が落ち着かないというか、ふわふわとなって、あれ、これは地震なのでは、と思って、情報を得るためテレビをつけると・・・。あとは皆さんご存知の通りです。
すぐに1995年阪神・淡路を襲った地震のことがよみがえりましたが、NHKのヘリコプターからの想像を絶する映像、どんなパニック映画もCGも太刀打ちできない現実の迫力に圧倒されました。私は、2011年2月28日付けのブログで「これだけ問題が積み重なると、いつか爆発的噴火をおこすのではないでしょうか」などと時世を茶化したのですが、こんなにも早くカタストロフィーが訪れようとは。神様とは、なんと不公平で皮肉な人でしょう。

ということで、被害にあわれた読者の方に哀悼の意を表すため、私のこのブログも、世の中が落ち着くまでしばらくお休みとさせていただきます。
なお、再開されたときにお知らせが出来るよう、Googleの中にReaderという機能がありますから、そこの窓に、このブログのアドレスをコピーしておいてください。

なお、以下の文は、11日の地震の前に準備しておいたものです。何かが起こる日々よりも、何も起こらない日々の方がいかに大切かを味わいながら読んでいただければ幸いです。

前回は、想像力の羽ばたくままに「ファンシー・カー(Fancy Cars)」なる車を作りました。
今回は、似て非なる「スーパー・カー(Super Cars)」を作ってみましょう。だが、「スーパー・カー」とは何でしょう。
一口にいうと、「仮面ライダー」に出てくるようなアニメ的車のことです。映画でいうと、「マッド・マックス」に出てきたような。だから、あまり実用的ではない。だが、後ろ羽根をヒラヒラさせた、その豪華できらびやかなスタイルでみなさんを圧倒するはずです。
ということで、失礼ながら、先にそのお尻のスタイルを見ていただきましょう。


どうでしょう。とんでもなく尾ひれがたくさんくっ付いていますね。
では、さっそく作っていきましょう。スタートはいつもここからです。(上の車を作るのではありません)


15mmx40mmx120mmというお馴染みの板の上に、上の写真のように、2つの木片を乗せます。左側が先頭です。後部の木片ははみ出していますが、すぐに下の写真のように切って捨てます。


次に、下の写真のように、別の木片(80mmx40mmx15mm)をカットし、4つの、3角形の羽根を作ります。


写真では粉がふいたように見えますが、お許しあれ、切り落とす前に撮影したので、ちりを払うことを忘れていたのです。
次に、下の写真のように、


後部の両側に貼ります。
次に、下の写真のように、3角形の羽根を縦に貼ります。


これは、先の15mm厚の3角形の羽根を縦に3つに裂いたものです。これで、6つの羽根ができるのですが、この内いいものだけを2枚使ってください。
ここまでを、下の写真で確認してください。


上の写真では、すでにハンドルとその後ろの座席が取り付けられていますね。
では、別の角度から。


どうです。いい雰囲気になってきたでしょう。
あとは、車輪を中心に色々のお化粧をして、仕上げたのが次の写真です。


まるで、別物のように見えますが、確認しておきましょう。
1)ナンバー・プレートをつける。
2)ライトをつける。
3)エンブレムをつける。
4)ウインドウをつける。
5)両脇に排気管をつける。(竹筒を2つに割ったものです)
6)両脇の羽根を削る。
7)車輪をつける。
8)アクセントとして着色(茶色と黄色)する。

では、別の角度からこの仕上がりを2枚続きで見ていただきましょう。


どうです、角ばったフェイスが特徴の、ちょっと強面(こわもて)のマッシブなスーパー・カーが出来ました。そして、さらにリファインしたのが、次の最終フォームです。


後部の羽根の、そぎ落としの深さに注目してください。


では、ここで私が同時期に作った他の「スーパー・カー」を見ていただきましょう。

1)逆3角羽根のスーパー・カー


後方に向かって開く形の3角形を、逆にして見ました。

2)両脇エラ張りのスーパー・カー


後輪の前の、小さな3角形にご注目。

3)2段背もたれのスーパー・カー


背もたれが、2段構えになっています。

4)6枚羽根のスーパー・カー




これは驚き。3角形の羽根が片方に3枚も付いています。

5)排気管のついたスーパー・カー


後部の大きな排気ダクトの両脇に、更に小さな筒状のバイプを付けました。

6)2枚+4枚の羽根のついたスーパー・カー


両脇の大きい羽根の上に2つの小さい羽根、更に両脇にも2つ。
今回は、以上で終わりです。ぜひとも、みなさんも、余り木や、捨て木を利用して、楽しいスーパー・カーを作ってください。


なお、私は今日作った「スーパー・カー」のような模型やお人形をホームページで公開しています。ぜひ、次のサイトを訪れて見てください。


また、このような模型とは別に、油絵(生絵)も描いています。それらは、次の、別のサイトで公開しています。下のアドレスをクリックして、ぜひ訪れて見てください。


また、次の「ピカサ・ウェブ・アルバムズ」というサイトでは、私が最近描いた絵の一覧がご覧になれますので、よろしく。

http://picasaweb.google.com/aquira.kusume808

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では、再会できる日を楽しみに。



2011年3月7日月曜日

ファンシー・カーを作ってみよう

みなさん、こんにちは。

現在、携帯電話でカンニングをした仙台の浪人生が話題になっていますが、いったい携帯電話がこの世に登場してから何年たつというのでしょうか。
携帯によるこの種のカンニング事件は過去に何件も起こっているはずで、発見された場合は、学校単位で適当に処理されてきているはずです。学校側は、別に入試でなくても、普通の期末試験などでも、10年以上に渡って、この問題に悩み、様々の対策をとってきたはずです。ということは、天下の京大は、象牙の塔にこもっていて、この対策を研究することも採用することもしてなかったことになります。
いや、それなりの対策はとっていた、というのなら、監督は見張りをサボっていたことになりますね。複数の監督をつけていたというのであれば、その全員がまぬけだったことになります。「私たちは、はじめから受験生を犯人扱いしたくない」などというふざけたコメントがありましたが、「犯人扱い」するから、監督が要るのですよ。ただし、この場合「犯人」という言葉は不適当で、人間は状況が許せば、つい罪を犯しかねない悲しい存在だといってほしい。だからこそ、監督が必要なのでしょう。要するに、京大の監督はなってなかったということになります。ビジネス(業務)ではあるまいに、偽計業務妨害なる警察に訴えて恥をかいたことになります。
この問題は、大学側が民間の警備会社と契約し、背広を着て監督に当たってもらうことで、全て解決です。自分の大学の職員やアルバイトなどを雇っているからこういうことになるのです。

などと、またもや憤(いきどお)ってしまってすみません。今の日本が余りにだらしなくて、情けなくなったものですから。

さて、気を取り直してと。
前回は、「屋根付きの車」を作ったのでしたが、今回は「ファンシー・カー」を作ることにしました。
だが、「ファンシー・カー」とは何でしょう。
英語のfancyとは、「気まぐれで自由な空想」という意味ですが、実は、私が初期の自動車を作る過程で、昔の車の方が今の自動車よりもずっとカッコいいことに気がついたのです。それは単にノスタルジアではなく、馬の代わりにエンジンが登場して以来、車のデザインはエンジンの性能とサイズに左右されて来ました。現代、電気自動車がもてはやされていますが、これが主流になる時代が来ると、車のデザインはもっと自由で面白くなるはずです。
ということで、今回は、奇想のおもむくまま、創造的空想を駆使して、とてもファンシーな車を作ることにしましょう。

まずいつものように、下の写真のような、かまぼこ板(10mmx55mmx120mm)を用意します。


次に、下の写真のように、この板の両端に木片を2つ積み上げます。


いつものように、左側が先頭、右側が後部になっています。エンジン部分の木片の長さは40mm、後部の木片の長さも40mmで、これを15mm外へ、ずらすように貼ります。
次に、下の写真のように、エンジン部分の先頭を3角柱に切り取ります。


続いて、下の写真のように、後部の上の木片のお尻を3角柱に切り取ります。


これから追加するものをまとめて見ましょう。
1)ハンドルを取り付ける。
2)中央に分離帯として、木片(15mmx45mmx20mm)を入れる。
3)その左右に、座席となる2つの木片(適当な大きさでいい)を入れる。
では、上のことを、次の写真で確認してください。


では、別の角度から。


次に、下の写真のように、後部の座席の、さらにその上に背もたれ用に木片(20mmx50mmx10mm)をのせます。


待って!これでは終わらない。なにせ、ファンシー・カーですからね。下の写真のように、えいっやっと、もう1段積み上げます。


次に、前方の処理です。下の写真のように、ナンバープレートと、ウインドウをつけます。


そろそろ完成のようです。車輪をはめた上で、まず横から見てみましょう。


うん。カッコいい。そして、斜め上から。


どうです。先のダンボールで作ったエンジン・グリルも貼ったし、ライトも付けたし、ということで出来上がりです。電気自動車の時代がきたら、ぜひこういうスタイルの車に乗ってみたいものですね。

次に、今回私が同時に作った「ファンシー・カー」の数々をお見せしますので、これを参考にみなさんも1つは作ってみてください。このブログのページを借りて、「ファンシー・カー・コンクール」などが出来れば楽しいでしょうね。みなさんのご意見お待ちしています。

1)ゴー・カート風のファンシー・カー


車高を低くし、遊園地にあるようなファンシー・カーにしました。

2)車高のあるファンシー・カー


今度は、反対に、大きなサイズの車輪を履かせて、車高を高くしました。

3)レーシング・カー風のファンシー・カー


なにか、のけぞりながら運転したくなるタイプのファンシー・カーですね。

4)スポーツ・カー風のファンシー・カー


どうです、この流線型、やたらカッコいいでしょう。後部に荷物室もあるため、遠出もできますよ。

5)コラージュ風のファンシー・カー


モザイク風に色や材質の違う木片を組み合わせて作った「ファンシー・カー」です。ガラクタの楽しみを味わってください。
今回は、これにて終了です。また、来週にご期待ください。


なお、私は今日作った「ファンシー・カー」のような模型やお人形をホームページで公開しています。ぜひ、次のサイトを訪れて見てください。


また、このような模型とは別に、油絵(生絵)も描いています。それらは、次の、別のサイトで公開しています。下のアドレスをクリックして、ぜひ訪れて見てください。


また、次の「ピカサ・ウェブ・アルバムズ」というサイトでは、私が最近描いた絵の一覧がご覧になれますので、よろしく。



2011年2月28日月曜日

屋根付きのカーを作ってみよう

みなさん、こんにちは。

世の中ここへ来て、また訳がわからなくなりました。新燃(しんもえ)岳が噴火したと思ったら、再び鳥インフルエンザ、エジプトのムバラク大統領の退陣、これがリビアへ飛び火して、カダフィー大佐が窮地に陥ったと思ったら、今度はNZのクライストチャーチの地震でしょう。まだ、海老蔵問題も大相撲問題も管政権問題も解決していないというのに、これだけ問題が積み重なると、いつか爆発的噴火(何という日本語! これが言えるなら、自民党的民主党、児童手当的子ども手当、離婚的結婚、阪神電車的阪急電車、パ・リーグ的セ・リーグ、・・・何でも言えるのでは? そういえば、この曖昧さこそが今の日本を覆いつくしてダメにしているのですね)を起こすのではないでしょうか。

さて、いきなりですが、ここでクイズ。次の写真のものは、いったい何でしょう。


瓦でしょうか?→No
スレートでしょうか→No
トタンでしょうか→No
それなら、というので、トタン的瓦、などと言わないでね。
いえ、いえ。その答えは、次からの文中にあります。しばらくのご辛抱。

さて、前回は「ひさし付きのカー」を作ったので、今回は、「屋根付きのカー」を作ることにしました。あれ、先に「オールド・カー」と称して、屋根付きはやったのでは、とおっしゃるかもしれませんが、今回はちょっと違います。あのときは、フル・クローズドという箱型の車だったのですが、今回の「屋根付きのカー」とは、下の写真のような車です。


余りのスッキリさにびっくりされたのでは。前方に屋根を支えている2本の柱がありますね。そう、だから今度は、「ひさし」ではなくて、「屋根」になるのです。

では、さっそく作っていきましょう。(上の車を作るのではありません)
まず、いつものように、下の写真のような、15mmx40mmx120mmの平板を用意します。


次に、下の写真のように、両端に木片を積みあげます。


いつものように、左側が先頭、右側が後部になっています。エンジン部分の木片の長さは40mm、その上にさらに薄い木片を積みます。この木片はどんななものでも結構です。後部の木片長さは50mmです。
次に、この両側を、下の写真のように、すっぽりと2枚の板(22mm幅)で囲ってしまいましょう。


このとき、板は車体の底辺から、10mm持ち上げて貼ります。
続いて、下の写真のように、後部を3角柱として切り落としてしまいます。


続いて、下の写真のような作業を追加します。


まとめて見ましょう。
1)エンジン・グリルを貼る。
2)エンジンの内部の両端に2本の柱(35mm)を立てる。
3)ハンドルを取り付ける。
4)背もたれとして、3角柱(1辺12mm)を入れる。
5)後部に20mmx5mmの木片を立てる。これで、先の2本の柱と高さが同じになるはずです。

はい、ここで先のクイズの解答です。1)のエンジン・グリルに使うもの、それは、ダンボールだったのです。それも、ダンボールの片方だけをはいだものです。その作り方を説明しましょう。
ダンボールの片方だけに水を塗り、5分ほど待ってはがせばいいのです。最近の商品でダンボールに入っていないものはないのでこれをとっておき、暇なときにこのはぎ取り作業を行います。だが、実は、ダンボールのメーカーによって、波の数も様々、糊の濃淡も様々なので、これがはがれやすさに影響してきます。いろいろと試してみてください。こうして材料をためておくと思わぬところで役にたちますよ。
では、下の写真のように、屋根(40mmx90mm)を乗せることにしましょう。


そろそろ完成のようですが、まだまだ仕事が残っています。
続いて、下の写真のように、前面にライトとナンバープレートもつけましょう。


では、最後に車輪を履かせましょう。


この車輪は、丸い木を輪切りにしたものですが、車輪の上部の端を、先の板(車体の底辺から10mm持ち上げて貼られたもの)に合わせます。また、前輪を貼る位置はエンジンの真下、後輪は切り落としの角が目安です。
続いて、下の写真のように、後部座席の両側に、横板(20mmx30mm)を入れましょう。これで、グッとカッコいい車になりますよ。


では、最後に反対側から出来上がりの勇姿を見ていただきましょう。


どうです。腰板の流線型が素敵ですね。
ということで、今回はこれまでの技術の集大成、ということで「屋根付きのカー」を作って見ました。

では、私が同時期に作った他の「屋根付きのカー」を見てください。

1)時代を感じさせる屋根付きのカー


郵便でも運びそうな、旧き良き時代風の屋根付きのカーです。前輪と後輪のはめ方の違いに注目してください。

2)横板に切り込みのある、屋根付きのカー


風通しがよくなるよう、横板の上部にスキマを入れました。また、横板に切り込みを入れるのは、かなり難しい技術を要します。横腹のデザインに注目してください。

3)ブルーのボディーが映える、屋根付きのカー


空色のブルーを基調にし、エイジング(わざと古めかしく見せる技術)して見ました。これも、前輪と後輪のはめ方の違いにご注目。

4)赤い屋根付きのカー


前輪の上の「泥よけ+ステップ」にご注目。これを木で作るのは至難の業です。背後に荷物袋を取り付けたり、エンジンの下を切り取ることにより、全体のバランスをとることに気をつかいました。これですっかりヴィンテージ・カーらしくなったはずです。
以上で、今回はおしまいです。


なお、私は今日作った「屋根付きのカー」のような模型やお人形をホームページで公開しています。ぜひ、次のサイトを訪れて見てください。


また、このような模型とは別に、油絵(生絵)も描いています。それらは、次の、別のサイトで公開しています。下のアドレスをクリックして、ぜひ訪れて見てください。


また、次の「ピカサ・ウェブ・アルバムズ」というサイトでは、私が描いた絵の一覧がご覧になれますので、よろしく。