クスメ・アキラの木工模型の世界へようこそ





2010年11月30日火曜日

来年の干支・うさぎを作ってみよう

いよいよ年賀状作成の季節到来ということで、今回は来年の干支・ウサギを作ってみましょう。

昔、私の田舎では、食用にウサギを飼っていましたが、現在でもウサギの肉なんて食べられているのでしょうか。あまりおいしくなかった記憶があります。しかも、潰すときウサギがおしっこをもらし、これが肉に触れると、とんでもない臭みを発し食べられたものではなかったのです。

このブログをご覧のみなさまの中に、現在でも食用ウサギを飼っておられる方がおられましたら、お知らせください。

それはさておき、私はピカサ・ウエブ・アルバムに、次の2枚のウサギの油絵を公開しています。


この絵は、「君のことスキやねん」という大阪弁のタイトルで、男ウサギが女ウサギに言い寄っている絵です。どうしてこういう絵を描いたかというと、ウサギは1年中発情していて、多産性で知られているからです。もう1枚は、次の絵です。


これは「危機の中のウサギ」というタイトルですが、ウサギはいつもビクビクしているように見える動物です。なにか、余りに弱弱しくて、ついいじめたくなるような、そんな動物なのです。嵐の二宮和也くんか鹿島アントラーズの内田篤人くんって感じかな。だが、口をもぐもぐさせて餌を食べている様子は実に可愛らしいものですよ。

それはさておき、早速作っていくことにしましょう。

ウサギのモデルを作るには、次の4つのパーツが必要です。
1) 胴体の部分: 半月または半月体をイメージして、こういう木片を探してきてください。
2) 頭の部分: 楕円形ですが、「瓜実(うりざね)顔」のような、一方が細くなっている形です。
3) 耳の部分: もちろん2個要りますが、細長くて、薄い板を用意してください。
4) しっぽの部分: 丸木を輪切りにして、横向きに使います。

この説明ではわかりにくいと思いますので、次にたくさんの作例をあげますから、参考にしてください。兎(と)にちなんで10体作ることにしました。可愛らしく仕上げるには、それぞれ工夫が要りますが、最初のうちは、私のものをマネしていただくといいと思います。


まず、最初に登場したのは、「おすわりウサギ」。基本パーツの4点で作ってあります。
胴体は、ほぼ半月型。目は、ドリルで穴をあけました。鼻の辺りは、先に色を塗っておいて、あとでサンド・ペーパーでこすります。耳はリズムを出すためにわざと揃えていません。とにかく、パーツさえくっつければウサギになるという見本です。


これは、「食事するウサギ」。そのため耳は寝かせてあります。このスタイルでも十分可愛いのではないでしょうか。昔、間違った草を餌として与えて、ウサギが下痢をおこしたことなど思い出します。



今度は、「黒うさぎ」。「白いはウサギ」というシリトリがありますが、黒いのだって茶色いのだっているのです。尾っぽだけは、アクセントとして白くしています。鼻面だけ、サンドで磨き、木地を出します。
この胴体は作るのが大変ですが、先に様々の木片をボンドで止めておき、いきなりノコギリで切ってみてください。役に立なければ、あとでまた何かに使うだけです。



これは、正に「バニー(Bunny)」という感じのウサギ。ちなみに、「バニー」とは「ウサちゃん」というような幼児語です。
ところで、バニーといえば、Looney Tunesという漫画に出てくるバックス・バニーというウサギを思い出しますが、これは日本語英語。本当はバグズ・バニー(Bugs Bunny)というのです。どうしてこういう間違いになったのかは知りませんが、日本人は「マニー(Money)」のことを「マネー」と言ったりして本当に変ですね。
さて、そのバグズ・バニーは、Tex Averyというアニメイターの描いた「A Wild Hare」という1940年の短編映画が基になっていますから、彼がhareであることは疑問の余地がありません。




5番目に登場は、「明日を見つめるウサギ」です。耳の下の半月状のものは、目隠しと同時に胴体と頭をつなぐ働きをしています。目は青と赤と黒で描きました。このような丸太の輪切りのような胴体でもウサギが作れるという見本です。


これは、Beatrix Potterの描いた有名な「ピ-ター・ラビット」です。ところで、このPeter Rabbitには、Benjamin Bunnyといういとこがいますが、これはBunnyだから、弟分という感じでしょうか。Peter Rabbitはrabbitという名がついている以上、おとなしいのでしょうね。というのも、hare(ヘア)と呼ばれるウサギは、野生のウサギで、脚が長く、いつもピョンピョンと飛び跳ねている感じのウサギだからです。ということで、イソップの「ウサギとカメ」のウサギは当然hareでないといけません。カメと競争しようとするには脚に自信がないといけませんからね。




続いて登場は、これも有名な「ホワイト・ラビット」です。「ホワイト・ラビット」とは、例の「不思議の国のアリス」に出てくるウサギで、人間並みにベスト(ちょっき)なんか着こんでいます。アリスはこのウサギを追っかけていって別世界にまぎれこむのですが、このお話の途中にMarch Hare(3月ウサギ)なる別のウサギが登場します。このことから、イギリス人はrabbitとhareを明快に区別していることがわかります。March Hareはやや野卑な感じがするので、彼らにとっては、犬vs.野犬、猫vs.野良猫、という対立と同じように、rabbit(ウサギ)vs. hare(野ウサギ)という対立軸でとらえているのではないでしょうか。



これは、脚があって活発そうだから、「野ウサギ(hare)」です。木の股の部分を利用しています。道に落ちている木でも腐っていないかぎり拾っておけば、こうして何かの役に立つものです。
また、ここでは、耳の付け方にご注目。ウサギは「おでこ」が命ですから、これを耳で隠さないようにしましょう。



今度は、ウサギ(hare)2匹の立像。もとの木の曲がりをローブに仕立てました。2匹の違いを出すために、左は男性、右はバニー・ガールを意識して女性にしてあります。


最後は、ドラマ仕立ての模型の1つで、私が「ステージ模型」という名前をつけているものです。タイトルは「Fly Me To The Moon」といって、「私を月へ飛ばして」という意味です。これは、有名なJazzの名曲なのですが、私はこれをモジって、地球に落ちてきたウサギが、「お月様のもとに帰して」と地上の「タヌキ観音」にお願いしてる、というドラマにしてみました。やはり、ウサギにとって地球は住みにくく、月で餅でもついているのが幸せだったのでしょうね。

ということで、今回はこれでおしまい。次回は何を作ろうかな。

なお、私はこのウサギのような、お人形の模型をホームページで公開しています。ぜひ、次のサイトを訪れて見てください。

https://sites.google.com/site/kusumeakira/

また、このような模型とは別に、油絵(生絵)も描いています。それらは、次の、別のサイトで公開しています。下のアドレスをクリックして、ぜひ訪れて見てください。

https://sites.google.com/site/aquirakusume/

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